上司×部下 ぶっちゃけ対談

CAE技術部 システム技術第一グループ

角田 裕治YUJI KAKUDA

大学/工学部・機械工学科卒 大学院/情報工学専攻

2008年入社。解析・制御技術部(現CAE技術部)配属。可変サスペンションや機関系製品(主に可変動弁機構)の制御&CAE開発を担当。2012年、完成車メーカーへの教育出向し、エンジン制御技術、車両調査技術を学ぶ。2013年CAE技術部に帰任。出向先で学んだエンジン制御技術、車両調査技術、機関製品、CAE技術の社内浸透活動を実施し現在に至る。

CAE技術部 システム技術第一グループ グループマネージャー

加藤 浩明HIROAKI KATO

大学/理工学部・電気電子工学科卒 大学院/電気・電子専攻

1998年入社。信頼性技術部、解析技術部、解析・制御技術部、制御技術部、第二電子系技術部を経て、2015年6月より現職。入社3年目に社内初の実践型制御教育を立ち上げたのを皮切りに、世界初の商用AT向け車両重量推定技術の開発や、機関製品をエンジン性能でカーメーカーに提案すべく、同社で初めてエンジン制御&CAE(Computer Aided Engineering)の技術開発部隊を立ち上げるなど、常に新しい分野を切り開いてきた立役者。またこれまでのキャリアを活かし、制御&CAEの技術を武器に、HV(Hybrid Vehicle)駆動、走行安全、L&E(Life&Energy)、電子のシステム技術を牽引する役割への拡充、計8大学との産学連携活動を推進するなどして現在に至る。

いくつもの“世界初”や世界基準となるようなものを生み出しつづけているアイシン精機。もちろん、手がけているのは、人です。チャレンジ精神に溢れていると評されることの多い当社の社員。では、上司と部下の関係は?入社以来、直属の上司・部下として勤務する二人に語ってもらいました。

志望動機になる上司がいる

角田これ何度も言っていますが、僕がアイシン精機に入社した一番の理由は「加藤さんがいるから」だったんですよ。インターンシップでアイシン精機に来たときに、「何この人!めちゃくちゃおもしろい!」と思ったのが加藤さんでした。期間中、飲みにも連れて行ってもらって、専門的なことを学生の自分にもわかりやすく話してくださるだけじゃなくて、プライベートも充実してそうだったので。「他社の人とは輝きが違う!」と思ったのを覚えています。


加藤ほめ過ぎだろ(笑)僕もインターンシップで角田君が来た時は「ずば抜けたのが来た」と思ったよ。当時は、インターンシップを導入して4年目。そもそもインターンシップに来る学生は意欲も高いし優秀であることが多い。その中でも、角田くんは際立っていた。他の学生との圧倒的な違いは、その「キャラクター」だね。頭が良くて、技術が尖っている学生はたくさんいる。それよりも、製品設計を最前線でやっている人を支えていくためには、「様々な人と関わりながら楽しくやっていける」ということが求められる。その点、角田君は一緒に参加している他の学生だけでなく、社員とも自由自在にコミュニケーションをとっていた。だから、「受けてみてほしい」と声をかけたんだよ。

角田そうだったんですね。なんか、気持ちいいですね、この対談(笑)たしか、別のグローバルメーカーの内定を辞退して「アイシンに決めました」ってメールした時も、加藤さんから「さすがだ!」ってすぐに返信が返ってきました(笑)ちなみに、加藤さんはなんでアイシン精機に入社したんですか?

加藤実は、僕は就職活動を一切やっていないんだよ。アイシン精機には、推薦で入社した。大学で学んだことが活かせる「制御工学」が面白いなと思っていたら、たまたまアイシン精機がSRモータの開発に制御工学を用いているということを知って。大学の就職担当に頼んで、推薦を書いてもらったというわけ。採用面談をした人が後の上司になる人だったから、その点では角田君と似ているかもしれないね。


大きな仕事は期待の表れ

角田でも、入社してびっくりしました。入社前、あんなに面白かった人が、入社したらめっちゃ厳しい(笑)学生と社会人とでは、こうも違うのか!と思いました。もちろん、なんでも相談に乗ってくれましたし、相変わらずプライベートの話では盛り上がっていましたが(笑)

加藤(笑)いや、でも僕が上司から教わったこと、してもらったことを全部、角田君に伝えたい。そんな思いで、あえて一段目線の高い仕事を任せていたんだよ。僕が入社した当時は制御技術を牽引する機能が会社になくて、直属の上司と二人三脚で、手探りで組織を作っていったんだ。制御教育を立ち上げて、大学をまわって産学連携の技術開発をして、役員会で報告もして。そんな地道な活動が社内でも少しずつ認められて、今ではなくてはならない技術になった。今思えば、何もないところからのスタートはラッキーだったと思うよ。入社した直後から、会社組織に影響を与えるほどの大きな仕事をまかせてくれた上司には感謝しかない。その恩返しの意味でも、今度は自分が人を育てようと思っているんだ。

角田当時も今お話しいただいたことを聞いてはいましたが、「ぜんぶ後付けなんじゃないか」と思うほど厳しいなと思っていました(笑)同期の他のメンバーは一つひとつ段階を踏んで仕事を覚えている中、おっしゃるとおり自分だけ難易度の高い仕事をまかされているような・・・って思っていましたね。

加藤当然、誰にでもまかせられるような仕事じゃないからね。今お願いしている大学の先生との産学連携活動の推進リーダーにしても、僕が何年もかかって築いてきた関係性や実績を大切にしながら、論文を発表したい大学の先生の思いと、アイシン精機として方向性をすり合わせられる人じゃないといけない。角田君に引き継いで2年目。今では安心してまかせられるようになったよ。次男坊気質で大胆に動くことが得意な一方で、緻密さに欠けるので冷や冷やすることもあるけど(笑)

「上司と部下」というより・・・

角田よくわかってくださっていますね。「甘えん坊でかまってあげないと文句言う」ともよく言われます(笑)僕はアイシン精機に新卒で入社しているので他社のことはわかりませんが、加藤さんは理想の上司だと思っています。活気のある職場にしようと自らムードメーカーになる時もありますし、僕にはない緻密さでメンバー一人ひとりの仕事内容まで理解してくださっていますし。

加藤それも失敗から学んだことだよ。若い頃は年上の人に教えながら開発するケースが多く、自分のストレスをきつい言葉で先輩に浴びせていた時期があった。でも当然、そんなことをすれば仕事は回らない。そこから、相手を尊重して協業することを学んだんだ。

角田そうだったんですね。あと思うのは、加藤さんと僕はこの対談のテーマでもある「上司と部下」なんですけど、一般的なそれとは違うのかなと思っていて。

加藤うん、それはわかる気がする。仕事の話はもちろんするけども、一緒に帰ったり飲みに言ったり、スマホゲームで張り合ったり(笑)、かなりプライベート相談にも乗ったり・・・。

角田そうなんですよ。たぶん、一般的には上司とそんな関係ってめずらしいですよね。じゃ、「上司と部下」じゃないなら何なんだという話になるかと思うのですが、わかったんです。なんか、「兄弟」に近いんじゃないでしょうか。信頼関係があって真剣な話もするけど、本当にくだらない話もする兄貴のような存在だと思いました(笑)

加藤あぁ、たしかに「上司と部下」よりしっくりくるね。そうか、角田君は「弟」なのか(笑)でも仕事だけのつながりじゃなくて、人と人の関係を築くって本当に大切だね。

変革の起こし方

角田それから、加藤さんをすごいなと思うのは、ものごとをデバイスごとに考えるのではなく、エンジン全体、車両全体を強化するためにはどうすればいいのかと俯瞰して考え、そこから見えてくる課題に手を打っているところ。どうすればそんな発想になるんですか?現時点で、もうできることはやれているような気もするんですが。


加藤そう、それがむずかしい。ただ、キーになるのは「人脈」だ。現場に近い人たちとコミュニケーションを取り続けて、普段困っていることを愚直に聞いていく。現場の最前線にいる人たちからいろんな角度から出てくる意見を吸い上げると、CAEとしてやるべきことがぼんやりと見えてくる。そのぼんやりとした輪郭をはっきりさせるために、大学の先生に相談をしたり、自分自身で調査を進めていく。そこからは、トライ&エラーのくり返しだ。とにかく、どんどん前へ前へ進んで壁を突き破るイメージで。

角田そういうことなんですね。自分の役割は、仕事は、「こうだ」と固定観念を持つのではなくて、俯瞰力をもつ。ものづくりの最先端で、現場で困っていることに技術を注力していくんですね。

加藤そう。僕がいなくなって、角田君がより上の立場で仕事をするようになることをイメージすれば、おのずとやるべきことが見えてくるよ。


学生のみなさんへ

角田私は大学では機械工学、大学院では制御工学を学んできました。しかし、入社してから電気系〜信号処理まで、新しく学ぶことが多かったため、入社後は好奇心を持ってガツガツと業務に取り組んでいくことが必要になると思います。また、メカ屋、回路屋、制御屋、材料屋と様々な技術が組み合わせて一つの製品はできているため、各技術のキーマンと積極的にコミュニケーションをとることが大事です。それには、趣味やスポーツあるいは飲み会など仕事以外のことで信頼関係を築けることも多いので、入社までに勉強以外で自分が熱中できることを一つ持っておくと役立つと思います。

加藤私は人に自慢できるような学歴でもなく、入社当時は劣等感を感じており、人一倍頑張らないといけないという思いが強かったです。ただ、人に誇れる技術がたった一つあったことで、会社に入ってから上司がその能力を引き上げてくれました。また、同僚、後輩、大学の先生、得意先など多くの出逢いの一つひとつを大切にしてきた結果として、現在、自己実現できる立場で仕事ができています。学生時代にやっておくべきことは、自分が面白いと思える技術分野を一つ作り、こだわりを持って研究にあたること。そして、その活動を軸に学内外の人との関係を築いていく努力をしておけば、社会人になってからより楽しい生活を送れるようになると感じています。

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